■カテゴリ「栃木百名山」の記事一覧
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男鹿岳 [1777m]
日時:2009/04/28
天気:晴れ
人数:単独
行程:塩那スカイライン板室側最終ゲート4:47--殉職碑5:08--本部跡5:56--ダルマ岩6:22--貫通広場07:09--那須見台9:02--男鹿岳10:31--那須見台11:32--塩那スカイライン板室側最終ゲート13:55
情報:栃木県と福島県の境。男鹿山塊の明主。登山道はなく、クマザサに覆われている。
登口:東北自動車道【西那須野IC】---関谷を右折---塩那スカイライン最終ゲート
しかし帰りこそほとんど自転車だったが、登りはほぼ手押しで進むはめに・・。
大佐飛山と同じくらい時間がかかってしまった。
4:47 最終ゲート
このゲート、半端じゃない。
本当に人が入れないように工夫して作ってあるゲートだ。
そこら辺の林道によくあるゲートは、頑張れば横とか下からバイクくらいの大きさが通り抜け出来るスペースがある。
このゲートは隙間が全くない。
山側はもちろん崖側にも鉄パイプが突き出ているので両側からは自転車を抱えては進入する事はできない。
意外と高さもある。
まあ、自転車を持っていかないなら余裕で乗り越えられるが。
しかしそうなると10時間以上は余裕でかかる。
この山行は自転車が必要不可欠なのです。
ま、ゲートを開けさせない為に置いてあったコンクリートブロックがあったおかげで余裕で越えられたわけなんだけど(笑)
これがなかったら大変だったな・・・。
誰だか存じませんがありがとうございます。
当初は、俺の愛車、アサヒ自転車で1万円で買った普通の折りたたみ自転車で決行の予定だったが、2日前にナイスタイミングで知り合いがマウンテンバイクの折りたたみをくれた。
なんとギアつき。
俺の愛車が変わった瞬間です。
終わってみてこの記事を書いている今だからこそわかるが、普通の折りたたみだったら絶対パンクしてた。
何回もパンクしてたと思う。
朝日が昇る。
最初の2,3kmは普通に舗装されており、登りでも頑張れば漕げるくらいだった。
ただ障害物が多い・・。
まあ、この道路は管理の対象外だし、県や市の人がどかしたりするわけでもないので、いたって自然な事だとは思うが・・。
行く手を阻む障害物たち。
しかしこの先これらがかわいく見えるくらいの障害物がかなりあった・・。
これはまだいいほう。
5:08 殉職碑
塩那スカイラインの工事中に亡くなった方の殉職碑です。
ご冥福をお祈りいたします・・。
まだ真新しいお供え物がありました。
俺も一応合掌した。
ここから少し行くと舗装路はなくなります。
そしていかにも落石が多そうな道に変わる。
カオスです。
結構ドキドキ。
すぐ慣れたけど。
ここら辺からほとんど手押しです。
自転車には乗れません。
登りなので。
しばらく荒れた道を通る。
しかし、途中で快適な道もあった。
この辺は最高。
まあ、300mくらいしか続いてないが・・。
もちろん自転車。
ここぞとばかりにかっ飛ばしました。
5:56 本部跡
看板をよく見ると、板室側から8.6kmと書いてある。
もうそんなに来たのかと思ったが、この先は険しいため今までのペースでは進まないのです。
つまりこの辺りまで来るのにできる限り時間を短縮しないと、全体のコースタイムにもろに影響するということです。
この前登った大佐飛山塊。
大分雪も溶けたな・・。
登ってる人いるかな・・。
●6:11 三度坂という所を通り過ぎる。
板室ゲートから9.4km地点。
この看板、2,3kmおきに必ずと言っていいほどある。
自分がいる場所がわかります。
まさに地図いらずGPSいらず。
少しうっとおしいんだけどね・・。
三度坂からしばらく進むと・・・
ありゃりゃ・・。
完全に道は遮断されてます。
ここは落石が本当に多い所だと思い知らされた。
自転車をかついでそろ~っと渡る。
大きな音とか振動で落石したらこわいので。
終始サイレントモード。
6:22 ダルマ岩
板室側から9.9km。
ダルマの形をした岩でもあるのかと思い辺りを見渡したが、そんなものはなかった。
ダルマ岩を越えた辺りからちらほらと雪が出てくる。
7:09 貫通広場
「貫通広場」といういかにも危なそうな場所に着く。
面白い形をした残雪の塊を見つけた。
どうやったらこんな形になるのか想像できない。
やっと男鹿山のピークらしきものが見えた。
だが、まだまだ遠い。
よく見ると、山頂近くに道が見えると思います。
そこが取り付き地点。
ここから無心で歩き続けます。
9:02 那須見台
大佐飛山にもあったけど、ここにもあった。
「那須見台」。
というわけで、那須方面を振り向く。
手前は今まで歩いてきた稜線。
よく見ると見える。
その奥に那須連山。
まだ少し雪が残っている
途中、あまりにも残雪が多く、自転車が邪魔になってきたので、鍵をかけて、念のため草むらに隠す。
もうここら辺のガードレールは原型すらとどめておりません。
地盤がもろすぎるんだろう。
男鹿岳もだんだん近づいてくる。
しかし、気持ちばかりがあせり、我慢できず何回か登り始める。
が、途中で激藪に見舞われたり、あまりにも急な斜面が出てきたりして戻ったりして大分無駄な時間をつかった。
反省し、山頂のぎりぎりの場所まで道路を歩く。
9:55 尾根取り付き
GPSで確認すると当初計画してた取り付き場所までくるが、踏み跡や道しるべは一切なく、残雪と藪の急な傾斜がそびえ立っていた。
最初こそ、こんなとこ登る気にはならなかったが、いくら辺りをうろついても、わかりやすい取り付き地点はないので、意を決して急な坂を木に捕まりながら尾根まで登る。
かなりきつい斜面だったが、尾根につくと、踏み跡があった。
どうやら道路のかなり先に、取り付く場所があったようだ。
まあ、ショートカットできたと思えばそれはそれでいいけど・・。
しかし、ここからしばらく藪こぎ。
南側の尾根は雪が溶けていて、待っていましたと言わんばかりに藪が顔を出している。
気合をいれて開始。
尾根からはずれないようにGPSで確認。
しばらくすると開けた場所に着く。
遠くには人の声・・
10:31 男鹿岳山頂
・・そっちの方に足を運ぶと、そこが、男鹿岳山頂だった。
そこには東京から来た二人のおっさんがいた。
片方の人は、なんと日本300名山があと3座で終わりだという。
定年退職してから山登りを始めて、10年目だという。
すげー。
ちなみにこの二人は塩原側から来ました。
その人に写真を撮ってもらう。
山名板は、積雪を意識してか、かなり上に取り付けてある。
しかしなんとまあ登山開始から5時間44分。
よっぽどかかっても4時間くらいだろうとたかをくくっていたが、ここまでとは・・・。
この前登った大佐飛山といいこの男鹿岳といい・・恐るべし男鹿山塊。
この辺りの山の奥深さを体で理解しました。
山頂からは那須連山がよく見えた。
茶臼岳からは煙のようなものが確認できた。
硫黄のガスですね。
今日は午後から仕事なので、ゆっくりしている場合じゃない。
急いできた道を戻る。
山頂付近の見晴らしのいい場所で撮影。
そしてまた急斜面を降りる。
登りより下りのほうがこわい。
これから帰る方向。
これから20km近くの道のりがある事を考えると少し嫌になるが、自転車があるので少し気は楽です。
11:32 那須見台
自転車を手に入れ、来た道を爆走します。
行きはほとんど登りだったので、帰りは下り(あたりまえだけど)。
スピードが出過ぎる事もしばしばあった。
落石等を注意しながらひた走る事およそ2時間・・・
舗装路の場所までたどり着く。
この時はアスファルトってなんて素晴らしいんだと関心しました。
13:55 最終ゲート
あっという間に到着。
往路 5:44
復路 3:24
合計 9:08
予想以上に時間がかかった。
だが、終わってみればいい体験だった。
自転車は登山のアシストとして非常に役に立つ。
延々と続く林道だとか、マイカー規制されている場所など・・。
そういう場所では間違いなく活躍すると思う。
また、この孤高の道路、塩那スカイラインを半分だけだが走れた。
日に日に崩壊し、草木に侵食され50年もすれば道がどこにあるのかわからなくなる事だろう。
しかし、その歴史を知ると、なにかロマンのようなものも感じる。
是非、今度は塩原から板室まで走破したいと思う。
前回の山『黒滝山・大佐飛山』 次回の山『安戸山』
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